「スタークフォンテン、スワートクランズ、クロムドライ及び周辺地域の人類化石遺跡群」

スタークフォンテン、スワートクランズ、クロムドライ及び周辺地域の人類化石遺跡群

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スタークフォンテン、スワートクランズ、クロムドライ及び周辺地域の人類化石遺跡群
南アフリカ共和国

スタークフォンテン
スタークフォンテン
(英名) Fossil Hominid Sites of Sterkfontein, Swartkrans, Kromdraai, and Environs
(仏名) Sites des hominidés fossiles de Sterkfontein, Swartkrans, Kromdraai et les environs
面積 中核地域27378.792466 ha
緩衝地域86387 ha
登録区分 文化遺産
登録基準 文化遺産(3), (6)
登録年 1999年
拡張年 2005年
備考
公式サイト ユネスコ本部(英語)
地図
スタークフォンテン、スワートクランズ、クロムドライ及び周辺地域の人類化石遺跡群の位置
世界遺産テンプレートを使用しています

スタークフォンテン、スワートクランズ、クロムドライ及び周辺地域の人類化石遺跡群( ― および しゅうへん-ちいき の じんるい-かせき-いせき-ぐん)は、南アフリカ共和国の北部にあるユネスコ世界遺産登録物件。

人類の進化史における極めて貴重な初期人類の遺跡群と、それを抱える地域一帯を指す。

目次

概要

ヨハネスブルクの北に位置するこの地域は、アウストラロピテクス・アフリカヌス(アフリカヌス猿人)や、パラントロプス・ロブストゥス(ロブストゥス猿人)など多数の人類化石が発見されている場所である。 このため、「人類のゆりかご」「人類発祥の地」などとも呼ばれる。

2005年7月に開催された世界遺産会議で、新たにタウング頭骨化石遺跡Taung Skull Fossil Site)とマカパン渓谷Makapan Valley)が追加された。

スタークフォンテン

スタークフォンテン洞窟内にある地底湖の様子

スタークフォンテン洞窟(Sterkfontein Caves)は、1896年に金鉱山の探索者によって発見された。 1924年11月に内部を調査したレイモンド・ダートは、小さな頭蓋骨を発見。 翌1925年の『ネイチャー』誌上にて、これを Australopithecus africanusアウストラロピテクス・アフリカヌス)の名で発表し、併せて、類人猿と人類との中間的形質を示すもの、それすなわち人類の直接的祖先である可能性ありと指摘した。

しかし、当時はまだ、ヨーロッパ起源と信じられたイングランド由来の「ピルトダウン人」が人類の祖として支持を集め、「アフリカが人類揺籃(ようらん)の地であるはずが無い」との偏見が学会を支配していたころである。 ダートの「人類アフリカ起源説」はまともに検討されることも無く、以後、ピルトダウン人の化石が偽物と判明する1953年までの30年近くを無視され続けた(「アウストラロピテクスの発見 -古人類学」も参照)。

画像-1

それでも、ダートの説に耳を傾ける研究者はいたのであり、現地ではロバート・ブルームによってスタークフォンテン周囲での発掘が続けられた。 彼は、1936年と1938年にアウストラロピテクス・アフリカヌスの断片的な化石を発見し、そしてついに1947年、ほぼ完全なアウストラロピテクス・アフリカヌスのメスの頭蓋骨化石を発見するに至った。 人類史における本種と当地域の持つ重要性を証明するこの貴重な化石標本には、「ミセス・プレス(Mrs. Ples)との愛称が与えられた[1]

画像-1:画面左上が「ミセス・プレス」。南アフリカ共和国の行政府プレトリアにある、トランスヴァール博物館(Transvaal Museum)蔵。

スワートクランズ

スワートクランズ(Swartkrans)は、スタークフォンテンから1kmほど離れた場所にある。 ここでは、1930年代から40年代にかけてロバート・ブルームによる発掘作業が行われた。 遺跡からは、100万年から200万年前にかけての生息と考えられる Australopithecus robustus (アウストラロピテクス・ロブストゥス)の化石が発見されている。 これは、発見以来、アウストラロピテクスの亜種にあたる「頑丈型」と解釈されてきたものであるが、のちに別属と判断され、Paranthropus robustusパラントロプス・ロブストゥス)と改名されている。 現生人類につながる進化系統からは外れた、いわゆる、傍系(ぼうけい)である。

また、当地からは1969年、パラントロプス・ロブストゥスとほぼ同時期のものと思われるホモ・エルガステル(エルガステル原人)の化石も発見されている。 これは、当地で発見される他の化石人類に比して一段と進化した、ヒト属(ホモ属)の一種である。

クロムドライ

クロムドライの周辺(Kromdraai)でも、アウストラロピテクス・アフリカヌスの化石が発見されている。

また、クロムドライは鍾乳洞としても有名である。

登録範囲

  • 世界遺産 ID 915-001 スタークフォンテン、スワートクランズ、クロムドライとその周辺
    登録されたのは1999年。中核地域は25000 ha、緩衝地域は28000 ha。
  • ID 915-002 マカパン渓谷
    登録されたのは2005年。中核地域は2220.049561 ha、緩衝地域は55000 ha。
  • ID 915-003 タウング頭骨化石遺跡
    登録されたのは2005年。中核地域は158.742905 ha、緩衝地域は3387 ha。

登録基準

この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた。

  • (3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
  • (6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。

脚注

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  1. ^ その名は、ロバート・ブルームの手により発見される化石人類の1種(その実は、アウストラロピテクス・アフリカヌス)に付けられていた当時の学名 Plesianthropus transvaalensis (プレシアントロプス・トランスヴァーレンシス)に由来している。

関連項目

南アフリカ共和国の世界遺産
World Heritage Sites in the Republic of South Africa

文化遺産
ロベン島 | マプングブエの文化的景観 | スタークフォンテン、スワートクランズ、クロムドライ及び周辺地域の人類化石遺跡群 | リフタスフェルトの文化的・植物的景観
自然遺産
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