祭
祭(まつり)もしくは祭り(まつ-り)とは、古代から伝わる行事である。神霊などを祀る儀式。祭礼(さいれい)もしくは祭祀(さいし)とも呼ばれる。あるいは、本来の祭から派生した、催事、イベント、フェスティバルのこと。キリスト教・仏教などの世界宗教以前の信仰に端を発するもので、伝来した各地でも習合した形で伝わっている事が多い。アングロ・サクソン諸国ではハロウィーンなどが著名である。政治と祭礼は本来は一つだったため(祭政一致)、政(まつりごと)とも呼ばれた。ここでは日本の祭について触れる。
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概要
「まつり」という言葉は「祀る」の名詞形で、本来は神を祀ること、またはその儀式を指すものである。この意味の「祭」は、現在でも地鎮祭、祈願祭などの形で残っている。この意味では、個人で神社や寺院において祈祷を受けることも「まつり」である。祭は民俗学で「ハレとケ」の非日常性の空間を象徴するものである。日本神話に出てくる天岩戸の話を摸した儀式などが日本で最も古いものとして知られている。初期の「まつり」は、人目に触れない所で密かに行われるものであった。今日でも、中心となる儀式を限られた者のみで行う祭が一部にある。(伊勢神宮などの神主の奉仕、一般は奉賛、または奉納。)
古代の神道はもともとアニミズム・シャーマニズム的要素を持っており、世界宗教以前の民族宗教に分類される。今日伝わっている祭も土着のものを起源とするという意味では民間信仰も交え、神道系に分類されるものが多いが、仏教伝来から長く経った為、神仏習合の影響を受けているものもある。
現在一般的な意味での祭は、神社や寺院をその主体または舞台として行われることが多い。その目的や意義は、豊作や大漁、商売繁盛、疫病退散、無病息災、家内安全等を祈願して行われるもの、またはそれらの成就に感謝して行われるもの、節句などの年中行事が発展して行われているもの、偉人の霊を慰めるために行われるものなど様々である。その目的により開催時期や行事の内容は多種多様なものとなっている。また同じ目的、祭神の祭りであっても、祭祀の様式や趣向または伝統などが、地方・地域ごとに大きく異なる場合も多い。
祭の目的が時代の変化によって参加者達の利害とは離れてしまったものも多く、行事の内容も社会環境の変化等により変更を余儀なくされた祭もある。それらの結果、祭を行うことそのものが目的に成り代わっているような、目的から考えると形骸化した状況の祭も多い。このため、全くの部外者や、見物する者や参加する者という当事者にとっても「祭=楽しいイベント(お祭り騒ぎ)」という程度の認識しか持たれないことが多く、祭のために仕事を休むということは、例えば葬儀のためにということなどと比べると遥かに理解が得られにくい状況にある。
一般的に神社における祭礼には、神輿(神様の乗り物)をはじめとして山車・太鼓台・だんじりなどの屋台などが出されることが多く、これらは地方によって氏神の化身とされる場合や、または神輿を先導する露払いの役目を持って町内を練り歩き、それをもてなす意味で沿道では賑やかな催しが行われる。また、伝統などの違いにより例外もあるが、多くの祭りにおいては工夫を凝らした美しい衣装や化粧、厚化粧を施して稚児、巫女、手古舞、踊り子、祭囃子、行列等により氏子が祭礼に参加することも多い。今日では世俗化も進んでいるが、今なお祭の時は都市化によって人間関係の疎遠になった地域住民の心を一体化する作用がある。変わりない日常の中に非日常の空間を演出することによって、人々は意味を実感する営みを続けてきたのである。
基本的に神事としての祭りは厳粛な場面と賑やかな場面の二面性を持ち、厳粛な場面では人々は日常よりも厳しく、伝統や秩序を守ることを要求される。しかし一方で、日常では許されないような秩序や常識を超えた行為(ふんどし一丁、男性の女装等)も、「この祭礼の期間にだけは」伝統的に許されるとする地方が多く、そのため賑やかな場面を指して「お祭り騒ぎ」などの言葉が派生している。
仏教の影響を受けた神仏習合の色が濃いものとしては土着の祖霊信仰や言霊の呪術性を帯びた念仏踊りを取り入れた盆踊りがあり、習合した盂蘭盆会に繋がる。また、神事から発達した田楽・猿楽などが能など後の日本中世伝統芸能を形作る素地となった。
祭の呼び名
日常会話などでは単独の名詞として「祭りを~」または「祭りが~」などのような表現で用いる場合は少ない。このような場合、一般的にはそれぞれの地元・地方の祭礼の固有名詞や愛称などを使って呼ばれることが多い。ただ説明のためという場合などにおいては必ずしもこの限りではない。
固有名詞には、地区名や寺社名等に続けて「○○祭」としたもの、「祭」の部分を行事の内容や出し物の名前にかえたもの(「○○踊り」、「○○(お)くんち」、「○○だんじり(祭り)」、「○○山笠」…等)が多い。その祭の地元では、行事の内容や出し物の名前のみに省略して呼ばれることも多い。
また愛称として、行われる神社の名称に「(お)○○さん」または「(お)○○様」などの敬称・愛称をつけたものもある。
特定のテーマによるフェスティバル
- 映画や産業(みかん、大漁まつり、-など)などをテーマにしたもの。都市の特定のエリア(例えば、中華街、元町、神田神保町の古書祭り、浅草サンバカーニバル、YOSAKOIソーラン祭りなど)、文化施設(たとえば、Bunkamura、水戸芸術館など)、教育機関(中学校、高校、大学など)の祭り、フェスティバル。
用語としての祭
インターネットスラング
一部の電子掲示板で、特定のスレッドが異常な盛り上がりを見せ、流れが通常よりも速くなっている状態を(お)祭りという。
「祭り」が起こる原因はブログ炎上や芸能人等のスキャンダルな事件・ニュースが多いが、ネットいじめ(祭り上げられる)等といった迷惑行為であることも少なくなく(そうでないメディア等のアンチテーゼの場合もある)、それを見て面白がった者達が関連する掲示板のスレッドなどに続々と参加することによって「祭り」が更に盛り上がる。
この状態になると、「祭りだワッショイ(ワショーイ)」、「( ´∀`)お祭りワショーイ」というような書き込みも多くなる。
また、単に群集心理などに乗じた愉快犯的にこの様な行為を好んで行う者を指して、「ネットイナゴ」などの言葉も作り出されている。
フィッシング用語
隣り合った釣り人の、仕掛け、糸などが絡まることをお祭りという。他人の糸、仕掛けに関係なく自分自身の糸、仕掛けがからまってしまう事を手前祭りという
隠語
男女が性交している様子を指す隠語。一説には「汗をかいてワッショイワッショイ」とする態からこう言う。祭りは新しい氏子を承認する場であり、氏子誕生の場であるところから、氏子誕生の生殖行為をも祭りと言うようになった。主に現場を覗いたりその気配を察した時に「お祭りをやってやがる」といった用い方を行う。
関連項目
- 日本の祭一覧
- 日本三大一覧
- 例祭
- 神事
- イベント
- フェスティバル
- 時代行列
- 田植祭り
- 女装祭り
- 奉納相撲
- 馬追い
- 裸祭り
- 神輿
- 山車
- だんじり祭り
- 祭囃子
- 和太鼓
- 年中行事
- 節分
- 節句
- 餅まき
- お盆
- 盆踊り
- 屋台
- 夜店
- テキ屋
- イルミネーション
- 花火
外部リンク
- 神社本庁
- 神社と神道 神社オンラインネットワーク連盟
- ニッポンの祭(月別に分類されています)
- 日本の祭(地域別に分類されています)
- You Tubeで見る日本のお祭り
- 全国お祭りチャンネル(有名なお祭りを動画配信)
- 日本全国の祭り・パーティ・野外レイブ動画共有マップ 「踊流 map -(α版)- KsGMapWiki」
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